お仕事をしている会社から荷物が届きました。
品名「お菓子など」。意味深な「など」。
なんかすっごい美味しそうなお茶やお菓子と一緒にこれが入っていました。
日本橋さるやさんの包装紙キタ━(゚∀゚)━!!!
説明しよう!日本橋さるやとは日本で唯一の爪楊枝専門店!和菓子やお茶に欠かせない爪楊枝「黒文字」を始めとした爪楊枝を手作りしている江戸時代からの老舗である!
■楊枝(ようじ) 爪楊枝 黒文字楊枝 【日本唯一の楊枝専門店さるや】
前々から上京したら絶対に行きたい!と言っていたお店でして(先日東京MXさんで取材された時もこの話をしましたが……多分カットされたっぽい)。爪楊枝を削っている人からしたら気になるじゃないですか。
とか前々から言っていたら会社から届きました。わーい。ありがとうございます!
で、なぜ一度削ってみたいと言っていたかと言うと、素材が違うからです。
自分もまだまだ爪楊枝については詳しく無いのですが、市販の爪楊枝の多くは「白樺」です。キシリトールとかで一躍話題になった白樺ですね。良い香りがしますし、中々使い勝手が良い素材ではあります。削るという点で言えば、個体差があまりなく、色が白っぽいのでそのまま塗装をしても発色が良いという特徴があります。あと入手が容易です。
一方さるやさんで使われている爪楊枝は「クロモジ」という木が使われています。それこそ「黒文字」はこれから来ています。さるやさんの場合は若木を使うというこだわりだそうです。最高級になるはずだ……
芳香のほかにも黒文字楊枝の特長は、しなやかで歯あたりがよく、弾力性に富んで折れにくく、ささくれることもありません。
という特徴があるそうです。これ絶対削りやすいだろ……と気になっていました。
袋の中身はこんな感じでした。買ってきてくださった方に聞いたところ『爪楊枝専門店に初めて行きました』とのことでした。多分行く機会ってそうそう無いですよね……
金両箱の中身も爪楊枝です。すげぇw
あとこの箱ですが桐箱です……しかも文字は手書き。贈答用として使われるそうです。これを削るとか恐れ多すぎる((((;´・ω・`)))
しかし削りますけどね。爪楊枝Pだからね。
左が市販の450本で200円ぐらいの爪楊枝です。材料は白樺。
右がさるやさんの爪楊枝です。上の写真で言うと手前に並んでいたものです。
ぱっと見て分かるのは溝の有無ぐらいですが、感触は別物です。
まず木の繊維がほとんど見えません。段差がありません。これは凄い。今まで必死に表面処理をしていましたが、それが必要なさそうです。まぁ多分しますが。
あとよくしなります。おかげで少々力を入れても折れないのでこれはありがたい話です。
試しに得体のしれないものを削ってみました。
一応いつもしている「先端を尖らせる」のと「股抜き」をしました。やすりがけは無し。デザインナイフ1本で削りました。
感想。
今度からこれ使う。
別世界でした(´・ω・)
今まで削っていた白樺の爪楊枝って何だったの、というレベルで違いました。素晴らしいの一言と、今までこれを使わなかったことを大いに後悔しました。
説明にもありましたが、本当に毛羽立たないのがありがたいですね。あと割けない。また断面が綺麗なので輪切りにして使っても繊維が目立たずに使えるのではないかと思いました。今まで作れないだろうなーと思っていたものが「これで作れる……」と思うぐらいには劇的でした。
あと削った感覚としては、白樺が「ざくざく」であれば、クロモジは「すっ」という感じです。刃がよく通り若干粘りがある感触でした。古くから使われている理由がよく分かりました。
という事で多分この「爪楊枝を削ってみた」のレビューが必要な人は全国に数人ぐらいしかいないと思いますがw
最近ちょっと削る時間がとれていませんが、今度からはこれを使って色々と作っていこうと思います。そして自分もまだまだ爪楊枝について知らないんだなーと思ったので、日々精進ですね(´・ω・`)